2019年12月19日

僕のゲストハウス人生は京都のユースホステルから始まった

自分のゲストハウスを作るくらいだから、もちろんゲストハウスに泊まるのも好きで、これまでに全国各地で100軒近くのゲストハウスに泊まってきた。

それだけでなく、その魅力をより多くの人に知ってほしいという思いから、ひげむぅというゲストハウス情報サイトを5年前に立ち上げた。

気が付けばゲストハウスというものがすっかり日常に溶け込んでいるのだが、すべての始まりは十余年前、大学三年生のときにひとりで京都へ行ったことだった。

別段旅行好きでもなかった自分が有名キャッチコピーのように「そうだ」と思い立ってひとりで京都を訪れた理由は、今となっては思い出せない。ひとり旅とかちょっとカッコいいんじゃね、みたいな浅はかなものだったとは思う。

きっかけはどうあれ、その旅行ですっかり京都を気に入ってしまい、以後年に2〜3回のペースで足を運ぶようになった。大学を卒業してサラリーマンになってもそれは変わらなかった。

その時はまだゲストハウスの存在を知らなかったので、宿泊先はいつもビジネスホテル。日中は観光を満喫し、夜はコンビニで買った酒を飲みながらホテルで過ごしていた。

そしてある時ふと思った。

 

夜が寂しすぎる

 

部屋でひとり柿ピーつまんで缶ビール流し込んで、いったい何が楽しいのか。しがない独身中年男性か俺は。

とはいえ、チェーンの安い居酒屋で仲間と騒ぐことしか知らなかった当時はひとりで飲み屋に入るという発想も無く、部屋で独身中年男性ごっこをする以外の選択肢は無かった。

しかし転機が訪れる。いつものように京都旅行の宿泊先をネットで探していると、一泊3000円台で泊まれるユースホステルという宿泊施設が検索に引っかかったのだ。ずいぶんと安いが、ボロ宿か?

気になって調べてみると、なるほどシャワーやトイレは他の宿泊客と共用で、寝室ですら他人との相部屋なのだという。風呂やトイレの共用なら民宿でもよくあるが、寝室まで共有するのは初めてだ。

だがビジネスホテルより5000円近く安い価格は非常に魅力的。若干の不安はあるものの、試しに泊まってみることにした。

するとどうだろう。建物は趣ある京町家で清潔感もばっちり。懸念点だった相部屋での寝泊まりにも特に抵抗は無かった。そればかりか、ユースホステルには話し相手がいるという嬉しい発見があった。

その特性上からユースホステルにはひとり客も多いため、客同士が顔を合わせれば挨拶を交わし、「どこから来てるんですか?」のような会話が自然に始まるのだ。グループ客同士だったらこうはなるまい。

その日は大学生の男の子とイギリスから来た女の子、そこにユースホステルのご主人も加わって、あれこれおしゃべりしながら楽しい時間を過ごした。

とんでもない大発見だった。

8000円払って孤独な夜を過ごしていたビジネスホテル。片やたった3000円で楽しい夜を過ごせるユースホステル。こんな選択肢があったとは。寝室ですら他人との共用なのでプライベートはほぼ無いが、それさえ気にならなければ最高の場所じゃないか。

かくしてユースホステルの存在を知り、程なくしてゲストハウスと呼ばれる宿泊施設が京都に数多くあることも知る。

ユースホステルとゲストハウス、呼び方は違えど本質的なものは何ら変わらない。相部屋で寝る代わりに安価で泊まれ、夜には交流が楽しめる場所だ。

以後、京都に限らず旅先では必ずゲストハウスに泊まるようになり、今に至る。

ちなみに自分でゲストハウスを営みたいと思うきっかけとなったゲストハウスも京都にあるのだが、それはまた機会があれば書いてみようと思う。まあ多分書かない。

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